ほとんどの人が商売に慣れているため、特に問題もなく取引が成立しますが、希に、いまいち話しが通じず難儀する人もいます。
そこで、今回は計算に関するトラブルのお話です。
「外人さんは暗算が苦手」なんて話は聞いたことはないでしょうか?
日本人が九九を諳んじると「奇跡の算術」などと言う人もいるぐらいだとか。
4~5年ほど前のことですが、何種類かのDVDを合計で100本と、いくつかのネタを同時に発注した時のこと。
ひとつの箱にまとめてくれればよかったのですが、その相手はDVDが数十本ぐらいしか入りそうにない小さな箱を別々の荷物として送って来たのです。
「送料高くなるやんけ~」と思いながらも「ま、海外(日本)相手やし慣れてないんやろな」と寛大に見ていました。
送られて来た箱は小分けにされているとはいえ、一度に発送したようで、それぞれの箱に「1/5」「2/5」という風に「5個の荷物のうちの何個目」と分かるよう、マジックで書かれていました。
5個とも同じサイズの箱が届き、試しにひとつの箱を開けるとそこには20本のDVDが隙間無くビッシリと詰まっていました。
そして次の箱を開けると10本のDVDと、注文したDVD以外のネタが詰められていました。
・・・・・ちょっと待て。。。。 どう頑張っても20本しか入らない箱が5個。。。
そのうちひとつはネタが入っているのでDVDは10本だけ・・・
DVDが10本足りへんやん。
ということで、相手に「DVDが届いたけど10本足りないよ。 別便で来るのかな?」とメールをしたところ、次の日に早速返事が来ました。
「僕は20本入りの箱を5個送ったよ」
・・・・・いや・・・・箱の数は合ってるけど・・・・
何か噛みあっていない感を感じつつ、こちらの状況を分かりやすく伝えなおすことに。
「20本のDVDが入った箱4つと、10本のDVDとネタが入った箱が届いている。 たしかに箱は5個だがDVDの数は足りない。 だから残りの10本を送ってください。」と丁寧に返信。
誰が見ても問題ない文章であろう。
しかし、次の日届いた答えに私はどう返すべきか正直迷いました。。。
「私は間違いなく100本のDVDと二種類のトリックを5個の箱に入れて送った!」
どうやって????
先のメールでひとつの箱には20本のDVDしか入らないことは彼も認識しています。
20本入れたらぴったりの箱が5個。
うち、ひとつには別の物が入っているのでどうあがいても20本は入らない。
従って、5つの箱で100本のDVDを送ることは不可能であることは明らかである。
私はそれをさらに丁寧にメールに書いて送りました。
計算式を添えて・・・
すると彼は渋々ながら残りのDVDを送ってくれました。
(彼が渋々であったことは彼からのメールの端々から感じ取れました)
それ以来、そことは取引をやめてしまいましたが、彼の頭の中の数式は結局分からずじまいでした。
あの時もうちょっと我慢して聞いときゃよかった。。。