2009年3月30日月曜日

通称

以前、当ショップにTAKAというスタッフが居ました。







ご家族の事情により当社を退社されるまでの数年間、あの事件も共に経験し、私より一回りほど年上だったにもかかわらず、若輩者が運営するショップの裏方を見事にこなしてくれていました。








そのころの我々の間ではいくつかの商品に適当な名前(通称)を付けることがよくありました。



当時でも1000種類近く商品があったので、さすがに全部の商品名をお互いに覚えているわけにはいかなかったからです。





その名前の付け方にはいくつか法則がありました。





ひとつは商品名を短縮したものです。




Switch A Rooの場合は単に「ルー」。



サムチップフレイムは「サムチフレイム」といった感じでした。



また、
Inexhaustibole Pack of Cardsのように覚えるのも大変なものは短縮した上にちょっとアレンジを加え、「アイネクス(最初の4文字)」となりました。











そして、
おばけハンカチの場合はオバハン」












お互いに通じているとはいえ、この名前で普通に会話をすると、他人に聞かれると変な誤解を招きかねません。




T「銀ちゃん、オバハンいつ来る(入荷する)?」



「海外から先週出たっ(発送された)て連絡来てますけどね~」



~数日後~




T「海外からの荷物来たけどオバハンおらんで!








もはや人扱い。 ちょっとした失踪事件です。









 
 
別の名づけかたとして、商品名の一部を適当に取るという方法もありました。


 
 

人形が不細工すぎるということで、二人で一致して販売を決めた
チックトリックは「チック君」




Perplexing Penは少し言いにくいので「パープリン ペン」といった感じです。



 
 
 


また別の方法としては、直接的に使われている道具や現象、考案者そのものを通称としてしまうものもありました。




ブレイクスルーカードシステムは「オスタリンドの本」





Visual VOODOOは「ネイスンのDVD」

(このころはまだ一種類だけ扱っていたため、これで通じました)

















そしてInexhaustibleスポンジ「汗のやつ」













そんなこんなでいろいろと名前を付けていましたが、時にセンセーショナルな名前をお互いに思いついて、省略でもなんでもなく、さらに言いにくい名前を付けることもありました。

 

 

私が尊敬している故トミーワンダー氏のDVDセットのことを

 

 

 

トミーワンダー、日本名「和田とみお」のDVD

 

と命名。

 

 

 

 

しかし、TAKAが独自に付けた名前は強烈でした。

 

 

 

商品は、これまでに無い原理を使ったとても不思議なメンタル(カード)マジックで、当店でもロングヒット商品となっている「Ceremony of the IMMORTALS」(セレモニー・オブ・ザ・インモータルズ)です。

 

 

直訳すると「不滅の儀式」と言うかなり重厚なネーミングで、私はこのネタをずっと「セレモニー」と省略して呼んでいました。

 

 

 

ところがある日TAKAが一言。

(オリジナルの権利を尊重し、伏せ字無しでお届けいたします)



























「銀ちゃん、セレブの陰毛どこにある?」





 
 
 




そんなもんはうちには無いです・・・




 
 
 
 



さて、そんなTAKAさんがこっそりとショップをオープンしました。

路地裏のマジシャンの店 こっそり屋本舗当店でTAKAの手順をお求めいただいた方には説明不要な瞬殺ネタはもちろん、内装家具屋でもあるTAKAさんがデザインしたローダーなど、良いものを扱っておられます。 是非、みなさんこっそりと覗いてみてください
 
 
 

2009年3月27日金曜日

初代キーボード


前回、私がエルゴノミクス系のマウスを使っていることを紹介しましたが、今回はキーボードについて。
 
 
 
 
 
写真のキーボードはマイクロソフトのNatural Keyboard Proという商品で、私が最初に単体で買ったキーボードでした。 
 
 
 
 
 
「単体で」というのは、最初はパソコンを買ってそれに付いていたキーボードを使っていたのですが、いまいちしっくりこず、キーボードだけを買い換えたという意味です。
 
 
 
 
 
Windows 98が発売になりパソコンが普及し始め、CD-RWのディスクが一枚2000円ぐらいし、CD-Rドライブが4倍速書き込みで「すげ~!」と言われていた時代のお話です。
 
 
 
 
 
某量販店のパソコンコーナー(このころは専門店はほとんどありませんでした)に行き、いくつかのキーボードを物色しましたが、なんせそのころはパソコンを始めて間もないため、キーのピッチがどうやら、接続方法がどうやら言われてもまったくわかりませんでした。
 
 
 
 
 
しかし、そんな私の前に申し訳なさそうに現れたのがこのキーボードでした。
 
 
 
 
 
 
「なんじゃこれ、、、変な形やな~。  スペースキーやたらデカいし!」
 
 
 
 
 
 
と突っ込むのとは裏腹に、私の中の小さな悪魔がささやきました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「よく分からんけど面白い形だし買っちゃえよ」
 
 
 
 
悪い病気には逆らえず、あっさりと購入してしまったというわけです。
 
 
 
 
 
 
使い勝手はというと、キーの配列が「ハ」の字になっており、ワキをしめずにタイピングが出来る上、よく使うスペースキーがやたらと大きいので重宝しました。
 
 
 
 
 
 
あと、キーボード上部にいくつかのショートカットキー(メールソフトなどをボタンひとつで立ち上げる)がありますが。。。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
一回も押したこと無いです
 
 
 
 
 
 
しかし、このキーボードにも問題点がありました。
 
 
 
 
 
 
キーを「ハ」の字に配列しているためただでさえ横幅を取っているのに、その横に矢印キーとテンキーを配置しているので、場所を取る上にマウスを使おうと思うとそれらのキーを超えなくてはならず、かなりの距離をうごかさなくてはなりません。
 
 
 
 
 
 
小さな話と思うかもしれませんが、一日何時間もパソコンを使うとなると、この距離の往復はかなりのロスです。 
 
 
 
 
 
人間工学を考えたデザインではありますが、マウスを使うことを考えていないのが問題でした。
 
 
 
 
 
さらに、パームレスト(キーを押すときに手を置く部分)を大きく取っているため、テーブルの奥行もかなり使ってしまいます。
 
 
 
 
 
当時は液晶画面などというハイテクな物は存在していませんでしたので、奥行がガッツリとあるモニターの前にドデカイキーボードを置かなくてはならなかったわけです。
 
 
 
 
 
 
 
とかなんとか言いながら、国内で製造が終わってしまった後、わざわざ海外から英語キーボードを取り寄せた程気に入っていたのは確かです。
 
 
 
 
 
 
しかしその数年後、私をさらに熱くさせるキーボードに出会い、ナチュラルキーボードとお別れすることになったのです。
 
 
 
 
 
そのキーボードとは。。。。
 
(次回につづく)
 
 
 
 
 

2009年3月25日水曜日

具体的にお願いします

長い戦いの末、日本の二連覇でWBCが閉幕しました。

やっぱり最後はイチローが決めてくれましたね。


今回はそのイチローのひとことから。



WBCの韓国戦初戦、7回コールドで日本が勝った後にリポーターがイチロー選手に問いかけました。







「イチロー選手! 調子はどうですか?」









練習試合では不調だったイチロー選手ですが、この日は日本の期待に応えるかのようなヒットの山。







当然「今日は良かったですよ」という内容の返事をするのだと思って「しょーもない質問してるな~」と見ていましたが。。。








すこし顔をしかめたイチロー選手の答えは意外な面白いものでした。

















「それって女の子に『私のこと好き?』って聞かれてるのと同じようなもので、『調子悪い』って答えられるわけないじゃないですか・・・もうちょっと考えて聞いてくださいよ」













ごもっとも。









私も似たような短い質問をたまにいただきます。





















「○○(商品名)は面白いですか?」


















人それぞれ、「面白い」と思うものは違います。



ご質問の際は使うシチュエーションとか、ご自分の好みなど、もう少し具体的にお願いします。。。



 



 

 

 

2009年3月24日火曜日

ギガプリン

何気なくテレビを見ていたときに紹介されたのがこの「ギガプリン」でした。

バケツサイズのプリンが作れるキットということで、番組は放置して即アマゾンで検索!





「発売前商品 予約可」とあったので、迷わず予約!!



数ヶ月待ってやっと届いたものの、そんなに大勢で集まることも無いので棚に放置。 (粉末をお湯で溶いて使うので、長期保存可能)



それから半年ぐらい経ち、正月実家に帰る際、兄家族の子供達も集まるとのことで、こいつを作って持って行くことにしました。



当然のことながら、そのとき初めて説明書を読みました。






え~っと。。。

1、粉末(プリンになる)をお湯に溶かして付属のバケツに流し込む


2、カラメル(粉末)をお湯で溶かし、①を入れたバケツの中に流し込む

  カラメルが重いので下に溜まって固まります


3、蓋(写真の茶色いのん)を開けて粗熱(あらねつ)を取る










4、10度以下で10時間以上冷やす






え・・・・そんなにかかるの?




はい、ここまで読んで、冷蔵庫の大掃除開始です。


そもそも、我が家の冷蔵庫にバケツを入れることなんて想定していません。


結局半日の間(正確には寝ている間)、生鮮食品を犠牲にして、話しのネタのためだけにプリンを作りました。








そして翌日、プリンを車に乗せて実家へ。



開けてみても水分たっぷりでプルプルしているプリンは、固まっているのかどうかすらよく分からない状態です。






そして、お披露目の時が来ました。





「崩れるなよ~」と祈りながらバケツを逆さ向けますが、プッチンするようなところはありません。


説明書の通り、地味に側面に付属のヘラのようなスプーンを差し込んで空気を入れて皿に落とすのですが、その時の音が何とも言えない快感でした。



文字で表すなら。。。










ズ・・ズ・・・ズズズ・・・・(プリンが徐々に外れる音)


ズゥォップン!

ってな感じです。 これは気持ちいい。。。




皿に乗ったプリンは自重でバケツの半分ぐらいの高さになりましたが、崩れずにプリンの形をキープしていました。



巨大プリンに子供達は大騒ぎ!  ん~、大成功!



お味の方はプッチンプリンをさらに甘くした感じで、子供3人、大人5人でも甘すぎて食べ切れませんでしたが。。。





ま、皆さんも機会があれば、2リットル(20人前)のプリンをお試しください。




注文前に冷蔵庫の場所取りと、大皿の準備を忘れずに。











・・・って、アアアッ!!!!  










いつの間にかチョコプリンも出てるやん!!



こりゃまた買わにゃいかんな。







 
 
 

2009年3月23日月曜日

退院しました


少し早く産まれたので、ミルクを飲む力が付くまで入院していましたが、やっとこ退院しました。



うちの新しい家族です。



























お母さん似でよかったね(^^;)
 

 

 
 

2009年3月21日土曜日

過ぎたるは

 


私が学生時代、お客として百貨店のマジック売り場を卒業して初めてお世話になったマニア向け(?)ショップ「からくり堂」。




現在はショップとしての営業を終え、店主の真田豊実(さなだとよざね)氏がマジシャンを育成するためのスタジオとされている場所です。





氏にはマジックのテクニックや手順構成はもちろんのこと、その温和な言葉の端々から多くの大切なことを学ばせていただきました。






その真田氏が運営されていたマジックショップとしての「からくり堂」は、一般的な「マジックショップ」というものからは(失礼ながら)かけ離れた空間でした。










店主の人柄の良さから多くの海外マジシャンのアテンドをされており、世界の有名マジシャンが突然「ハ~イ」とやって来たり。


土曜の夕方に行くと、知らないお客さんがコンビニで買った蕎麦を食べてたり。。。


いろんな意味でショックを受けることが多いショップでした。







そんな「からくり堂」には多くの若手プロマジシャン志望の方が来店され、真田氏に練習したり考えたネタを披露し、良いところや悪いところを指摘してもらっている光景を良く見ました。





そんな中で、今でも覚えている一言があります。





それはあるカードマジック大好き青年が、張り切ってマジックを披露していた時のことです。





私も真田氏の傍らでその演技を見ていましたが、特に下手というわけでもなく、技法も違和感なくこなせているにもかかわらず、私の中で何かがひっかかりました。





それはひとつの動作や手順に対するものではなく、その彼のマジック全てを通して感じた違和感でした。





それが何か、いまいち分からないまま「ん~、悪く無いけど。。。」という感じで最後まで見ていた私の横で真田氏がひとこと。














「君の演技は目ぇつぶってても何やってるか分かんな~」









なるほど。




彼がしゃべり過ぎていたというのが私の感じた違和感だったようです。






彼のセリフはこんな感じでした。



「カードを一枚引いてください。 このカード忘れないで下さいね。 これを真ん中に入れてそろえてやります。 今カードは真ん中にありますよね? でも指を鳴らすと、一番上から出てくるんです。 もう一回中に入れますが、また指を鳴らすと上から出てくるんです。 でも、中に入れて二回指を鳴らすと下から出てくるんですね~。」









ん~~~。 たしかに目をつぶってても全部分かる。






というか、文章で全て伝わる。


マジシャンがラジオで演技をするのであればこれぐらいしゃべる必要はあるのかもしれませんが、実際の現象は目で見るものです。



たしかにある程度の説明は必要だと思いますが、過剰な説明はお客さんに想像させることを邪魔するのではないでしょうか。


また、無意識に説明が増えるのは本人の技法などへの不安の現われでもあると思います。


「お客さんに注視されて推測されると困るので、思考を自分の思う方にコントロールしたい」という思いが言葉に表れているように感じられるのです。







それ以来、私は動作の間を埋める程度のセリフだけで構成し、現象自体を説明しないようになりました。



最近の私のアンビシャスカードのセリフはというと、





「それじゃ何かひとつやりましょう。


 (カードを広げて差し出し「引いて」とアピール)





 これ、忘れないで下さいね。


 (と言いながらデックの中ほどに入れる)





 指を鳴らすと。。。 


 (指を鳴らして少し間を置き、トップカードを示す)」



といった流れです。










え? 少なすぎる?



今日からできる 上手な話し方


   

2009年3月16日月曜日

ソフトコイン その2



ソフトコインとは「その1」で説明した通り、経年による磨耗により、コインの表面が磨り減った物を言いますが、磨り減るのは表面だけではありません。






コイン全体が磨り減りますので、当然のことながらエッジも無くなります。








さてそこで、今回はエッジのギザに関するお話をひとつ。











マジックに使うコインを選ぶ時、パームのことを考えてエッジの有無を重要視する人は多くいらっしゃいますが、私はまったくと言っていいほど気にしません。





その証拠に、写真のコインが私の愛用しているバーバーコインです。



ツルツルでしょ?





いや、別に「俺はこんなツルツルのコインでもちゃんと扱えるんだぜ!」と、自分が上手いと言いたいわけではないので誤解なきよう。。。









確かにギザがしっかりしている(鋭い)と手にくい付いてコインをホールドすることは比較的簡単になります。



しかし、あくまでもそれはコインをホールドし続けることが簡単になるということです。







実際にコインマジックの中で、パームしたコインをそのまま最後までホールドし続けることなんてまずありません。







それよりも、コインをパームポジションに入れるという動作と、パームポジションから外して手の中で動かすという動作の方が大半を占めます。









そして、この動作を行うとき、鋭いギザはとても邪魔な存在となります。









確かにコインを落としてしまって観客の目に触れるということは最悪なことですが、コインが消えた後に反対の手が異様にモゾモゾして観客に察知されれば、コインそのものが見えていなくてもそれはアウトではないでしょうか?





ギザが無いと安定して出来ない技法というのは「ムトベパーム」か「ハラダホールド」ぐらいだと思います。







ギザの無いコインをクラシックパームし、落ちないギリギリの力加減をマスターすれば、クラシックパームで何かをした後、容易にマッスルパスに移行することもできます。





ギザが無いコインでもそれにはそれなりの使いやすさというものがありますので、食わず嫌いではなく、一度トライしてみてはいかがでしょうか。





ちなみに、ジャンボコインのギザはあくまでも飾りであり、私的にパームのしやすさから言うと、ギザ無しの方がかなり楽にパームできます。
 
 
 
HARADA HOLD DVD
 
 
 

2009年3月14日土曜日

未知の領域を突破

 
え~~、昨日「未知の領域に突入」ということで「臨月に入った」と書きましたが、速攻で産まれました(汗)

2880グラムの元気な女の子です。


兄妹揃って早すぎ・・・


また今回も何も用意できておらず。  

検診で写真撮るときに動きまくってたため、男か女か産まれてからのお楽しみだったため、今回は名前すら用意していません。。。

あ~忙しい。


時間管理術 (日経文庫)
 
 
 

2009年3月13日金曜日

未知の領域に突入

と言っても別に危険地帯に行くわけではありません。

二人目の子供が臨月に入りました。




一人目は予定より一ヶ月以上早く産まれ、体重が標準より少なくて新生児集中治療室でお世話になったりとバタバタでしたが、今では危ういながらトコトコと歩くようになっております。




そして二人目の出産が近づいてふと考えました。



「あれ? そういえば出産前の1ヶ月って今回初体験やん」





臨月となるといつ産まれても問題無いと言われているため、検診も毎週仕事になります。



検診は胎児が動いているときに元気度を測ったりするため、約二時間周期で動いたり寝たりを繰り返す胎児に合わせなくてはなりません。


タイミングが合わないと、ひたすら何時間も産婦人科で待つことになります。





これが一人なら問題ないのですが、一丁前に自己主張をする小さな魔人がいるため、こちらの相手が一苦労。。。



「おかあさんにダッコして欲しい」



「いない」



「泣く」



「でもおかあさんは来ない」



「さらにはげしく泣く」



「呼んでもいないお父さんが必死であやす」



「ダッコを拒否してミゾオチに蹴りを入れる(けっこうキク)」



「ふりだしに戻る」




こんなルーティンワークを何周かこなした後に泣き疲れて寝てしまうのですが、お母さんが居ない数時間の検診の間でもこの有様です。


これが出産して入院となるとどうなることやら。。。






二人目が元気に生まれてくることを祈りつつ、不安8:期待2の銀次郎です。




追伸:出来る限りリアルタイムで告知はいたしますが、突然出産が早まった場合、商品発送や問い合わせの返事が数日遅れることがあるかもしれませんことをご了承ください。


上の子下の子きょうだい育て―綱わたり生活をのりきる知恵
 
 
 

2009年3月11日水曜日

ソフトコイン その1

ソフトコインとは:

海外の古い銀貨で表面が磨耗し、複数枚のコインを擦り合わせてもカチャカチャと音が鳴らないもの。

正しくは「ソフト・サウンズ・コイン(Soft Sounds Coin)」で、静かな音のコインと訳すことができる。









複数枚のコインを使ってマジックを演じる際、立て続けにコインを消す(ように見せる)必要がある場合には、やはりそれらを密かに重ねなくてはなりません。



その際、最も気を使うのが「音」です。





観客からするとコインはすでに消えているわけですから、二枚目のコインが消えたときに何も無い手から「カチャ」っという金属音が聞こえるということは有ってはならないことです。






そこで多くのコインマン(コインマジックをメインに演じる人をこう呼んでいます)はお気に入りのコインのソフトコインを所有しています。








しかし、このコインを手に入れるのが大変です。





ソフトコインは単に音が鳴らなければ良いというものではありません。



音が鳴らなければ良いのであれば、銀貨をヤスリで磨き倒すか、最悪の場合は鉄板を丸く切り抜いた物を使えば良いでしょう。


(特に磨耗が激しい銀貨の場合、本当に単なる円盤のように磨り減ったものもあります。。。)







そこで重要な要素となるのが、銀貨の模様(レリーフ)をしっかりと示してくれる「錆(さび)」です。






銀の錆は鉄とは異なって黒色をしているため、その錆が均等にレリーフの窪みに付くことで、レリーフの輪郭をくっきりと浮き上がらせてくれるわけです。



それにより、表面はツルツルでもしっかりとコインの模様が見えるコインとなるのです。





この自然発生的に付着する錆は、当然コインの磨耗具合や保管場所によって異なる付き方をします。




一般的にコインマジックを演じるには4~5枚のコインを使いますので、ソフトコインを使用する場合、同じ磨耗具合で同じように錆が付いているコインを集めなくてはならないわけですが、この作業が半端ではありません。










大体ランダムに100枚の古いコインを入手しても、4枚1セットとして3~4セット取れればラッキーです。




かと言って、コインショップでよさげなコインを見つけて1~2枚買っておいても、次に見つけるコインが同じような錆びかたをしているなんてことはまずありません。




従いまして、ソフトコインを買うときは必ず複数枚を一気に合わせて買うことが一番の節約になると思います。



これは商売抜きで、実際にケチって数枚ずつ良い錆具合のコインを買った結果、10枚以上の半端なソフトコインを練習用に使っている銀次郎の経験談です

 
 

2009年3月9日月曜日

BIOHAZARD 5


待ちに待ったタイトルがついに発売となりました。
 
 
週末はどっぷりと浸かってまぁまぁ話しを進めて行ったのですが、バイオシリーズを1からやっていて、バイオ「0」のためだけにゲームキューブまで買ったゲーキチ(ゲームき○がい)な私の感想としては
 
 
「これ、バイオか?」という感じです。
 
 
 
 
1~3と「0」(以下前期作品)に関しては、確かに「アクションホラー」という名を体言する内容でしたが、4からちょっと毛色が変わり、今作では4のシステムを受け継いだ上に、バイオのもうひとつの魅力でもある謎解きパズル的要素がほとんど無くなっています。
 
 
 
前期作品は弾丸をセーブするため、ヘッドショットを遠くから狙うか、ショットガンを使うときもかなり引き付けて撃つなど、「皮を切らせて骨を断つ」緊張感がありましたが、今作にはその緊張感がありません。
 
 
 
バイオシリーズの売りはやはりホラー要素でしょう。
それは単に映画のように突然敵が窓を突き破って現れるビックリ箱的な驚きだけではなく、画面ごとに固定アングルのカメラでしか見ることが出来ないという不自由さ(見たくても一歩先が見れない部分が存在する)もひとつの重要な要素だったと思います。
 
 
そのため、ドアをひとつ開ける度にドキドキしていました。
 
 
 
今作は4と同じくFPS(一人称視点シューティングゲーム)であるため、かなり自由に視点を動かすことができますし、なんといってもシチュエーションが昼間なので遠くの敵まで良く見える。。。
 
 
ライフルがあると、事前に遠くの敵も余裕で倒せる。。。
 
 
 
 
 
また、一般的なFPSであれば横からの攻撃には対応しずらいのですが、それを緩和させるためか敵の攻撃が異様に遅いのも緊張感をそいでいる要因だと思います。 前期作品は敵の近くを通るだけで「ウガ~」と攻撃して来ましたが、今作では振り返ると真後ろに敵がいるにもかかわらず、攻撃まで数秒の余裕があります。
 
 
 
時代劇で刀を構えて順番待ちをしている悪役みたいです。
 
 
だから、ほとんどの敵は走ってると攻撃を受けません。
 
 
ちょっと前までレフト 4 デッド【CEROレーティング「Z」】をプレイしていたので、その点はかなり不満でした。
 
 
レフト4は10体近くのゾンビが猛スピードで走って来て、周りを囲み、隙あらば後ろからも遠慮なく攻撃して来ます。
 
 
 
 
 
基本的にFPSが好きなので戦争物などが多いXbox 360を選び、同種のゲームをかなりこなして来た私としては、「バイオのストーリーは引き継いでいるが内容は別物」といった感じです。
 
 
カルロスゴーンがトップになってから発売されたスカイラインのような感じでしょうか。
(分かる人には分かる最高の例えだと信じます)
 
 
 
 
 
この手のゲームのモニュメント的存在でもあり、過剰に期待していたためちょっと残念な内容に感じましたが、初めてFSPをやる人にとってはとっつきやすい作品と言えるかもしれません。
 
 
バイオシリーズのもうひとつの魅力である隠し要素もたっぷりあるようなので、何度も遊べるソフトだとは思います。
 
 
 
 
 
「6」出るなら画像が落ちてもいいから昔のシステムに戻って欲しいな~
 
 
 
 

2009年3月4日水曜日

丸穴タイプKarate Coinを作ります


現在ジョニー・ウォン氏のスーパー・トリプル・コインの銀貨バージョンを製作しています。

ニッケルコインは中が柔らかい銅で表面が硬いニッケルなので、薄くする加工は比較的簡単です。

しかし、銀貨は柔らかい銀だけでできているため、ニッケルコインと同じように作業をすると、コインの表がすぐに変形してしまうんです。

既にニッケルバージョンをお持ちの方はお分かりだと思いますが、このギミックはコインを部分的にかなり薄くしなくてはなりません。

それがどれぐらい大変なのかということは、銀貨バージョンが出来たら海外で売りたいということでジョニー・ウォン氏本人から製作の依頼をいただいたということでもお分かりいただけると思います。 

ひとつのマシンだけでは無理かと思い、ある程度組み上げてからヤスリで削ったり研石で研いでみたりといろいろと試し、なんとか銀貨で作るための解決策が見えて来ましたのでご期待ください。





と、結構順調に進んでいるように見えますが、その作業(実験)の間に電動研石を使い、知らない間に自分の指も一緒に研いでしまって部分的に超敏感肌になっている銀次郎。。。

見えてはいけない物が見えています。。。





仕上げに指先でコインを持って作業をする必要があるため、傷が完治するまで製作をあきらめようと考えていたそんな矢先、当店お客様より表題の丸穴タイプのカラテコインを探しているとの問い合わせをいただきました。



同コインは以前にも作ろうと思って何個か作り、一品堂でも出させていただいた時期があったのですが、このコインを使っている手順はいくつかあり、上の写真のように第一間接のあたりで止めるものと、下の写真よりもさらに奥までズッポリと入れるものがありました。

そのため、レギュラー商品にするにはどちらのサイズで作るべきかを迷っているうちに。。。









作ること自体忘れていました。。。





このコインの製作の際は特に指先でコインを持って加工をする必要が無いので、怪我をしていても作ることができます。


というわけで、スーパー・トリプル・コインは置いといて、先にカラテコインを作ることになりました。
早ければ来週にも販売可能かと思います。

種類は1964ケネディー、リバティーハーフ、1921モルガンの3種類となります。

手順によっては穴を指で押さえて隠し、レギュラーコインのように見せる物もあるので、指の腹で隠れるサイズと考え、穴のサイズは16ミリにしようかと思っています。

写真のコインも16ミリで作ったものです。
 
ギャレットトーマス RING THING

SILVERADO
 
 

2009年3月3日火曜日

好きなもの

ブログ一発目は画像の貼り付けなどの練習も兼ねて、私が好きな物の一つである「エルゴノミクス」系グッズを紹介してみたいと思います。  長文ですのでお暇なときにお読みください。



私銀次郎は変わったものが大好きです。

「少し変わっているけどなんとか使えそう」という中途半端な物ではなく、「使えなかったらイヤだけど、面白そうだから」という理由でかなり分の悪い勝負に挑むような買い物をしてしまう性分です。

その結果、現在手元には謎のアイテムがたくさんあります。 

エルゴノミクス【ergonomics】とは人間工学と訳されていて、人が使いやすい形などを考える学問のことらしいですが、複雑な人間の体に合わせて作っているため、面白い形の物が山ほどあります。
私は肩こりと腰痛がひどいのでパソコンに長時間向き合うのはとてもつらく、それを軽減するために日々無理の無い姿勢を維持できるエルゴノミクス系パソコングッズを探していて、使いやすい物から極端すぎて使うと余計に疲れるものまで、気が付けばいろんな物を集めて来ました・・・

その中でも、今日は事務所で使っている(当たりだった)マウスをご紹介しましょう。





私はマウスをがちゃがちゃと動かすことを嫌います。 これは別に肩が凝るからというわけではありません。 机の上が常に散らかっていてマウスを動かすスペースが無いからです・・・
まるでそれを見透かすように私の前に現れたのが、MicrosoftのInteli Pointのトラックボールタイプでした。





このマウスは当時結構なお値段だったと記憶していますが、それまでに無い形に惹かれて即決!




感想はと言うと、とにかく使いやすかったです。 人差し指でボールをコロコロと転がしてポインターを操作し、親指で本体側面にあるボタンをクリックするという機構で場所も喰わず、手首を固定したまま操作できました。




このマウスの快適さを体験してからというもの、今日まで6年間マイクロソフトのトラックボールシリーズを使い続けております。





で、今使っているのがこいつです。







なんだかサイバーな感じでしょ。 ボタンも4つに増えています。

これがまた私のニーズにピタリとハマりました。




左側の親指でクリックするボタンに関しては同じですが、スクロールボタンが左側に移動して使いやすくなりました。


そして増設されたボールの横にある二個のボタン。

これがイイ!




ボタンごとに仕事を登録できるんです。 ネットのブラウジングと文章作成をメインにしているため、私はひとつのボタンに「ブラウザの戻る」機能を登録し、もうひとつには「コピー」機能を登録しています。




そのおかげで、ネットを見ていてリンクをクリックしてから目的の物でなかったとき、いちいちポインターを左上まで移動させる必要がなくなり、とてもスムーズに調べ物が進みます。




コピー機能は文章作成の際に良く使います。




通常の手続きであれば、コピーする文字列をドラッグして反転し、右クリックをしてズラッと出てくるメニューの中から「コピー」を選ぶ・・・












めんどくさい。。。。















しかも、たまに間違えて「削除」とか押してる自分がいる。。。



その点、コピー機能をボタンに登録しているとかなり楽勝です。

文字列をドラッグしてボタンを押すだけ! 作業効率もかなりアップしました。


そんなこんなでマイクロソフトのトラックボールにはかなり長期にわたってお世話になっております。




現状に満足せず(危険を顧みず)もっと良いものは無いかと貪欲に新しい物を探す性格の私は他社のマウスもいろいろと試して来ました(その詳細は後日)。

しかし、コレというものが無いんですよね。 そのへんもマイクロソフトのマウスを使い続けている理由のひとつだと思います。







さんざん褒めちぎってきましたが、コイツには二つの問題点があります。




1.なかなか売ってない



確かに一回買ったらそう簡単に壊れるわけでもないので良いのですが、もしもの時やパソコンを買い足したときに使い慣れた形のマウスってすぐに欲しいじゃないですか。


実際に、自宅用にノートパソコンを買ったとき、こいつを探したんですがなかなかみつかりませんでした。


通販だと時間がかかるので、なんとか探そうと量販店めぐりをしましたが、結局見つからずに通販で3日ほど待ってゲットしました。





2.他の人にパソコンを操作して説明をしてもらうとき必ず台座ごと動かされる


ま、見ているだけなら「ハハ・・・またやりやがった」ってな感じで面白いのですが、最初に書いたように私の机は通常のマウスが動き回ることができない程のスペースしかありません。


そこで普通のマウスの倍以上の大きさのコイツが突然動いたときのことを想像してください。






もう、大惨事ですわ。


特に何かを作ろうとしてパーツをある程度まとめて置いているところにコイツが特攻をかけた日には。。。







ま、そのへんを除けば性能的にも使い勝手としても問題が無いので、これからもこのシリーズが発売される限り、私は使い続けると思います。










しかし、その決心にも暗雲が垂れ込めて来ました。。。







最近マウスの調子が悪かったので、こいつのドライバーソフトを探しにマイクロソフトのHPに行ったとき、商品写真の上に小さく書かれていました。。。


























生産終了してるし!!


Σ(゜▽゜;) グハッ!







やっぱり人気なかったのね・・・





図説エルゴノミクス入門 (情報数理シリーズ)



 



 

2009年3月2日月曜日

ブログはじめ

前々からやってみたいと思っていたブログを始めることにしました。
お時間がある方、どうぞお付き合いください。 と言っても不定期ですが。。。

日々あったことはもちろん、思い出した話やオリジナル商品の製作状況、
新製品のテスト状況なども書いていくつもりですのでよろしくです。

ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち